バナナは、糖質をはじめ、ビタミンやミネラル、食物繊維などを含み、効率よくエネルギーなどの栄養補給ができる食材です。

皮をむくだけでそのまま食べることができるので、忙しい朝にもぴったりです。



バナナとは?

バナナは大きく分けると、生食用と甘くならない料理用の2つに分けられます。

世界中で栽培されているバナナは300種類以上あるといわれており、現在日本で食べられているバナナのほとんどが生食用のキャベンディッシュと呼ばれる品種です。約8割がフィリピン産で、エクアドルや台湾からも輸入されています。

 

バナナといえば黄色を思い浮かべますが、収穫はすべて未熟な青い状態で行われます。

熟成した黄色のバナナには、日本の農作物に被害を及ぼす可能性のある害虫が寄生している恐れがあり、黄色のバナナの輸入は植物防疫法により禁止されています。そのため、未熟で青い状態のバナナを輸入し、追熟して黄色に熟成させてから店頭に並べているのです。

 

バナナには糖質が多く、熟すとでんぷんが糖に変わり甘くなります。複数の糖質が含まれるため、体内でエネルギーに変わる速さが違い、即効性と持続性のあるエネルギー源になります。

 

腸内の善玉菌を活性化させるオリゴ糖と食物繊維が豊富に含まれます。特に乳酸菌が含まれるヨーグルトなどと組み合わせて食べることで、より整腸作用が期待できるので、便秘予防として毎日の習慣にするのもおすすめです。

 

熟したバナナほど、抗酸化作用のあるポリフェノールが多いため、免疫力を高める効果や動脈硬化を予防する効果があるとされています。

その他の成分として、体内の余分なナトリウムの排出を促すカリウムが含まれ、むくみ解消にも効果があります。

 

バナナの選び方

軸の付け根がしっかりとしていて、皮が均一に黄色いものを選びましょう。

完熟のサインは「シュガースポット」と呼ばれる茶色の斑点です。斑点が出ると食べ頃になります。バナナは熟すほどに甘味が増し、消化が良くなり抗酸化力も高まります。

 

バナナの保存方法

低温に弱いため、風通しの良い場所で常温保存しましょう。

青いバナナは、りんごと一緒に袋に入れておくと、エチレンガスの作用で早く熟します。

バナナの効果

腸内環境を整える効果

オリゴ糖と食物繊維には、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きがあります。腸内細菌のバランスを良くすることで、腸内環境が整い、便秘の予防や改善が期待できます。

 

疲労回復効果

バナナに含まれる糖質のうちブドウ糖や果糖、ショ糖などはすぐにエネルギー源となり、でんぷんはゆっくりとエネルギーに変わるため、即効性と持続性のあるエネルギー源です。手軽にエネルギーを補給することができるので、運動をした後の疲労回復に役立ちます。

また、バナナにはビタミンB1も含まれているので、糖質の代謝をサポートする働きがあります。

 

むくみを予防・改善する効果

ナトリウムの過剰摂取やカリウムの不足などにより、体内の水分バランスが崩れてしまうとむくみにつながることがあります。カリウムを摂ることで、体内の水分バランスが調整され、むくみの予防や改善が期待できます。

こんな方におすすめ

腸内環境を整えたい人

手軽にエネルギーを補給したい人

むくみが気になる人

おさらい

即効性と持続性のあるエネルギー源になる

オリゴ糖と食物繊維の働きで、整腸作用が期待できる

完熟のサインのシュガースポットが出ているバナナは甘味が増し、抗酸化力のあるポリフェノールも多くなる


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜と魚の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)

・最新版 栄養がわかる 体によく効く食材事典(発行所 株式会社学研パブリッシング)

・かしこく摂って健康になる くらしに役立つ栄養学(発行所 株式会社ナツメ社)

・バナナ大学


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