イライラの原因とは? 更年期かも
■イライラの原因とは?
イライラの原因はストレスと言われています。ストレスとは、外部から心や体への刺激を受けた際に生じる緊張状態のことです。
外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなどの心理的な要因、人間関係が上手くいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。日常の中で起こる様々な変化が、ストレスの原因になります。
気づかないままストレスを受け続けると、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、自律神経失調症になることがあります。
全身的症状としてだるい、眠れない、疲れがとれないなどの症状が、器官的症状として頭痛、動悸や息切れ、めまい、のぼせ、立ちくらみ、下痢や便秘、冷えなど、多岐にわたる症状が現れます。精神的症状として、情緒不安定、イライラや不安感、うつなどの症状が現れることもあります。
■イライラしているのは更年期のせいかもしれない
男女ともに40歳を過ぎた頃から見られる、様々な体調の不良や情緒不安定などの症状をまとめて更年期障害と呼びます。
更年期障害は性ホルモンの分泌量の低下が原因で、自律神経失調症に似た症状が現れます。
初期症状がだるい、寝付けないなどの曖昧なものであるため、発症に気付かず、身体が意のままにならない自分への不満がストレスとなり、精神的症状を悪化させるケースが多いとされています。
イライラした時の対処法や改善できる食べ物の紹介
自分のストレスサインを知り、サインが出ていなかどうか、自分の状態を時々チェックしてみましょう。自分のストレスに気付けるようになると、休息をとる、気分転換をするなどのセルフケアが早めにとれるようになります。
ストレスをためやすい習慣を簡単チェック
当てはまる方は対策法も確認しましょう!
イライラした時の対処方法
■毎日の生活習慣を整える
バランスのとれた食事や良質の睡眠、適度な運動の習慣を維持することがストレスと上手く付き合うための基礎固めになります。
■日常生活の中で、リラックスできる時間を持つ
ゆっくりと深呼吸をする、ぼんやりと窓の外を眺める、ゆったりお風呂に入る、軽く体をストレッチする、好きな音楽を聴くなど、気軽にできることをまずやってみましょう。
■頭を柔らかくする
ストレスを感じてイライラしている時は、物事を固定的に考えてしまうことがあります。
そんな時は、実際にできていること、上手くいっていることに注意を向けてみましょう。考え方やものの見方を少し変えてみるだけで、気持ちが少し楽になることもあります。
■困った時は誰かに話してみる
誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。友人、家族、同僚、趣味の仲間など、日頃から気軽に話せる人を増やしておきましょう。
また、不調が続くときは、早めに専門家に相談するようにしましょう。
こんな食べ物がおすすめ
イライラしている時に不足しやすいのは、ビタミンB1やカルシウム、マグネシウム、ビタミンCです。
ビタミンB1やカルシウム、マグネシウムには、神経伝達を正常に保つ働きがあるため、精神を安定させてくれます。
ビタミンCは抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成に関わり、ストレスが多いと必要量が増えることから補う必要があります。
ビタミンB1は豚肉に、カルシウムは牛乳・乳製品に、マグネシウムはナッツ類に、ビタミンCはキウイフルーツなどに多く含まれています。
漢方もおすすめです
漢方薬は病名ではなく、その人が訴えている症状に合わせて生薬を調合するのが特徴です。
一人ひとりの症状、体質に合わせて生薬を組み合わせることができるため、症状を改善させる効果も期待ができます。
おさらい
●日常生活で起こる様々な変化がストレスになり、イライラにつながる
●イライラには更年期障害が影響している可能性がある
●自分のストレスサインに気付き、早めに対処するなどのセルフケアが重要
【佐藤 順子 先生】
横浜国立大学教育学部卒業
小学校教諭を経て健康生活新聞編集に携わる
福祉住環境コーディネーター
・自律神経を整える最善の知恵とコツ(発行所 株式会社主婦の友社)
・学研実用BEST 最新版 知っておきたい栄養学(発行所 株式会社学研パブリッシング)
・かしこく摂って健康になる くらしに役立つ栄養学(発行所 株式会社ナツメ社)
・e-ヘルスネット(厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
・知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)